2023/9/1

当NPOが設立時から掲げて活動して来ました「がん晴れる!」を長岡市からの一方的な掲示禁止の措置に付きまして、長岡市への質問書と回答を掲載致しました。
皆様のご意見等御座いましたらお聞かせください。

質問書

本年 6 月 15日~16 日、えちご川口温泉でのイベント「胸を張ってがん晴れる!」温泉ご褒美 にて協力させて頂きました NPO法人ピアの森・狐遊庭 代表 松原ヱマです。

本年 11 月に再度開催されるイベントタイトルに関して、本 NPO法人が設立時より各種活動に掲げている「がん晴れる!」は長岡市より提示禁止との事。

私は 2011年3月に膵臓ガンと卵巣ガンが見つかり5月に膵臓尾部、右卵巣、脾臓 摘出手術を受けましたが同年8月、肝臓内 5 ヶ所転移。余命 2 ヵ月~半年と告げられました。翌年5月に肝臓の大部分、胆嚢、胆管切除手術を受け、本年6月には卵巣ガン転移切除手術、今月から抗がん剤投与を受けています。今日まで命を繋いで下さいましたのは若井教授始め新大消化器外科チームのお陰と心から感謝しております。

「がん晴れる!」は、術後から始まる転移・再発の恐怖、薄氷を踏む治療と長い経過観察の日々を「一人ではない事」「同じ思いをしている人がいる事」「辛い治療を頑張って継続している人がいる事」を、私の経験も含めガンサバイバーの方々に一時でも、病気を忘れ前向きな気持ちになって、治療の継続を続けて頂けたらとの願いを込めて「がん晴れる!」を掲げて活動してきました。

厚労省始め全国自治体ではガンサバイバーの支援に積極的に取り組む傾向にある中、何故「がん晴れる!」を使ってはいけないのでしょうか?

このような姿勢こそガン患者への偏見、差別を助長するのではないでしょうか?
また、NPO 活動を通じてガン患者の皆さんや御家族、御遺族からタイトルについて大変好意的な評価を得て居ます。

長岡市としての、納得のゆく詳細説明を求めます。 重ねて申し上げますが、単なるイベントタイトルの問題ではなく、長岡市のガンサバイバーに対する偏見や差別を提起するものです。 なお本件は来る 9 月 16~17 日、伊勢みずほさん、アルビレックス新潟の早川史哉さんがアンバサダーを務める、日本対がん協会主催の「リレー・フォー・ ライフ・ジャパン 2023 にいがた」においても問題提起させて頂く事を申し添えます。 提示禁止に至った詳細理由について文書でのご返答をお願いします。                    

特定 NPO 法人ピアの森・狐遊庭 代表 松原 ヱマ

回 答

NPO法人ピアの森・狐遊庭
代表 松原 ヱマ 様


メールをありがとうございました。女性活躍推進担当部長の茂田井裕子です。 6月に行われた川口温泉イベントでは、ご協力をいただきありがとうございました。おかげさまで多くの参加者の方から喜んでいただき、2回目を期待する声もいただけたところです。
その2回目の開催に当たっては、松原様へのこちらからの説明が足りず、ご心労をおかけしていることを心からお詫び申し上げます。きちんとお会いしてご説明をさせていただきたいのですが、まずは手紙でお伝えさせていただきます。


このたびは、タイトルに込められた松原様の深い思いをお聞かせいただき、ありがとうございます。
孤遊庭のみなさまが「がん晴れる」という言葉に思いを込め、それを掲げて活動を継続されていることは、市として敬意を表す以外の表現がなく、私達としては、この言葉を団体の活動として使用されることを否定する気持ちは少しもございません。
市で使用するタイトルを別のものに変更したいとお伝えした理由としては、1回目のイベントの際に題名を「胸を張ってがん晴れる」としたことについて市民の方から疑問の声がありました。このタイトルに「病気を忘れ、前向きな気持ちになっていただきたい」との思いが込められていることを丁寧にお伝えし、ご理解いただくことも必要であったと感じております。
また、市が実施する事業のタイトルとして、みなさまが日頃使用されているタイトルと同じものでよいのかという思いもありました。

しかし今回、松原様の思いを改めて聞かせていただきましたので、2回目のイベントについては、その意味を説明として付した上で「がん晴れる」をタイトルに加えたいと考えております。チラシの案ができましたらお送りしますので、ご意見をお聞かせいただけましたら幸いです。
長岡市では、引き続きみなさまの活動に賛同し、次の開催も前向きなイベントとして成功に向けて取り組みたいと考えておりますので、ご協力をいただけますようお願い申し上げます。


私も、偏見は無意識の中に存在することを認識し、自覚しております。松原様のご指摘を受け、そういう風に思わせてしまうのだなと気づかされました。真摯に受け止めます。気遣いの足りない部分をお詫びし、引き続き今後もご指導をお願いいたします。

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